鯵売りのエピソードはよく練られていて涙が出てきた。が、二年前の夫婦生き別れの場面でうつらうつらしていたので何が何やらよく判らない。何故に夫婦と思しきふたりが生き別れになると花魁が救われるのか。花魁と夫婦の関係もよく判らない。姉妹なのか。
鯵売りとなって雨の日も風の日も御用宿にやってくる意味もよく判らない。
そのほか話がとんとん拍子に進む傾向があるのでストレスは感じない。
原田監督作品特有の台詞の聞き取り難さは相変わらずだがストレスを感じることもなかった。樹木希林の演技が『わが母の記』と同じパターンだったことが少し残念。
観客の平均年齢はおそらくわたしよりも高かった。高倉健の『あなたへ』の上映館のようだった。世評が高いのはこの世代の支持なんだろうか。
満島ひかり、戸田恵梨香、陽月華さんをわたしは支持します。