Hayato

ある神父の希望と絶望の7日間のHayatoのネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

“Do not despair; one of the thieves was saved.
Do not presume; one of the thieves was dammed”
この引用が最後まで結びついているとは。

カトリック教会を嫌うのは国民の5割。
うん、そうだろうね。あれだけ権勢を誇って政治に対して人々の生活に対してもまるで自分たちが神であるかのように横暴に振る舞った歴史があるんだもの。
一方このジェームズ神父は元々は一般人だし、山ほど問題はあるけど、なんとか彼自身はいい人でいようと努めてる。そして実際(お酒をあんな風に煽らなければ)いい人。ずっと教会のなかで育ってきたようなどうしようもないマヌケじゃないからこそ、あの善人さとか頭も切れて口も達者なのがあの田舎町では鼻につくのかもしれない。みんなあんな風にはいられないからね。教区の住民が神父をいっしょくたにしてジェームズ神父を嫌えて、またその神父本人も嫌われるようなそのものの性格だったらよかったんだろう

後半のジェームズ神父に襲いかかる悪意の波が激しすぎて、どうしようもなかった
お酒はよくない

不思議なもので最初に聞いた声とアクセントを探そうとしてもなかなか見つからなくて困った。たぶん巻き戻せばすぐ分かったんだろうけど、それはできないからね
こんなのブッチャーに行った瞬間のfatherの言い方で分かったろうにな

1番初めの引用が物語そのものなら、犬を殺したのは教会を燃やして神父を殺したブッチャーの彼ではなく、土地持ちの彼かな。救われそうだったのに、行くって約束したのに。それとももう救われた?

あとは娘のために何としても生きるべきじゃなかったんだろうか、、もうあれは自殺だね。
自殺した日本の作家の有名な自殺したリストにキリストがいて、それをSmart Ass(傲慢)と言ったけど、結局そのCalvaryに対する答えは定型文しか出てこなかった。娘に赦してもらえた事でジェームズ神父としてではなく、ジェームズとして世の中への取っかかりはなくなったんだろうか
そして善良な神父であるジェームズ神父が自分を捧げた事によって殺した彼はそしてあの街の人々は救われたのか、、、?

親子共演してた。まさかのドーナルが半分メンタル壊れてる役だったけど。エンドロールに近いシーンで獄中で虐待されてるシーンがあったね

山ほどいいラインがあったのは、さすが文芸の国の映画。ブレンダンがラインの話とか引用、さらにはおとぎ話までするので、これ以上ハマり役はない。

舞台のスライゴーが綺麗。どちらにせよいつか行くつもりだったけど、行く理由が増えたよ

素晴らしいアイルランド映画でした
Hayato

Hayato