ある神父の希望と絶望の7日間の作品情報・感想・評価・動画配信

「ある神父の希望と絶望の7日間」に投稿された感想・評価

ウィットに富む言葉の応酬が意外と人間関係や人生の核心を突いていてまずまず面白い
AndrewK

AndrewKの感想・評価

4.7

このレビューはネタバレを含みます

グリーソン親子の出演作品。
ドーナルさんは短いながらも印象的な殺人鬼を演じていたなー。ヘアスタイルが独特すぎて初見で見抜くの難しかった。
父上のブレンダンさんは今回も素晴らしかった。
ラストのそうくるのね…ってオチにモヤモヤするけど、でもお話的はそうなるよね…。なんて理不尽な。
懺悔室で神父に殺害予告とはなかなかに重いパンチ効かせてくるなこの映画。一応ブラックコメディなのだろうか…彼らの言動を笑うにはまだ自分の人生経験は浅いっぽい。神の下に生きる者の内なる混乱ほど見ていて痛ましく、また切実なものはないのだという事は数多の物語を通して認識済みだが、お爺司祭を主人公に据えた本作のそれはある種の達観をも匂わせる成熟した爽やかさを感じさせるから不思議。老人「自分が年を食ったことにいつ気づくと思う?"死"という言葉を自分の周りで誰も使わなくなった時だ」…虚しい。
coboss

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3.5

このレビューはネタバレを含みます

いやー、ブレンダン・グリーソンがこんなにカッコよく見えるとは。みんな気持ちよくアイルランド訛りで喋っているが、クリス・オダウドとかエイダン・ギレンがアイルランド出身とは知らなかった。ドーナル・グリーソンまでよくわからない役で顔を出して、花を添えてる。多分。
監督さんは、スリー・ビルボードの人かと思ったが、あちらはマーティン・マクドナーで、こちらはジョン・マイケル・マクドナーなのであった。二人は兄弟で、ジョンが兄、マーティンが弟。濃ゆい。
しかし、教会神父の子女暴行がそんなに広く行われていて、田舎でも神父と見たら、まず子供から引き離せ!みたいな扱いだとはちょっとびっくり。娘さん気の毒すぎる。
Aix

Aixの感想・評価

3.6
スリービルボードを監督したマーティンマクドナーの兄、ジョンマイケルマクドナーの作品。殺害予告を受けた神父の一週間を描いた話。

スリービルボード×偽りなき者×魂のゆくえみたいな映画です。マーティンマクドナーと同じで全体的に悲しく、キャラクターは皆嫌味ばかりを言ってきます。鬱っぽい雰囲気とブラックコメディが混ざったマクドナー兄弟独特の作風でした。演技の仕方もよく似ています。人間の心を描いたり、テーマや演出もどことなく近いものがありました。ただ、欲を言えばもう少し話がまとまっていた方が良かった気がします。

ジョンマイケルマクドナーの他の作品も見なきゃ。
torakoa

torakoaの感想・評価

4.0
告解で殺害予告された神父の一週間が描かれる。幼い頃に今は亡き神父から性的虐待を受けたと言う告解者から、悪い神父ではないゆえに殺害すると告げられる主人公。今ではなく、次の日曜日に。本気なのか、彼は誰なのか、信仰とは等々、様々な人間模様から色々なものが浮き彫りになっていくような話。割と淡々と主人公の日常が描かれていく感じで、ミステリー的な描かれ方はしていない。

原題:Calvary - (精神的)受難、苦悩φ(.. )
扱ってるものは重いが、ブラックユーモアで軽量化されてる。しかしそのユーモアに棘が含まれてもいる。軽口で教会批判したり、殺人犯が下衆発言の後「神が私を作ったんですよね」と言ったり、色んな人が疑問を投げかけてくる。
不謹慎な気はしつつ冒頭のメタ台詞みたいなとこ笑ってしまったし、インモー出しながら登場する彼オーウェン・シャープさんφ(.. ) はモンタージュ的なとこでも笑いそうになったが、コメディ感はそんなにないと思う。シニカルなユーモアはあって、どシリアスではないぐらいのトーンかなー。

お勧めはしづらいが『スポットライト』を観た方に併せて観てほしい。「不作為の罪」という言葉が出てくる。性的虐待により受ける傷の深さ、40〜50年も前の話を蒸し返さなくてもと言う神父。虐待を受けると自分には価値がないと感じ劣等感を抱いて育つ。それがその後にどれだけ影響するかは『バタフライエフェクト』でも観れば何となく想像できるかと思う。
主人公にとっては理不尽だが、何の罪もないとまでは言い切れない思いも抱えた戸惑いと苦悩の一週間だったように私は思った。色々ハッとさせられ考えさせられる作品。景観の美しさは彼らの心情を表してるようにも感じた。寄る辺なさや痛みが伝わってくる。後半に少しわからないところがあるし終盤は好悪分かれるだろうが、良作だと思った。

クリス・オダウド出演作ゆえ鑑賞。アイルランドが舞台の話で、アイルランド出身またはアイルランド系俳優多数。あらあなたもあなたもそうでしたか。『ゲームオブスローンズ』小指の人エイダン・ギレンφ(.. ) 、『アバウト・タイム』主役の人ドーナル・グリーソンφ(.. ) が出てた。ドーナルさんは顔覚えにくいな。そしてちょい役だったが確かな演技力を見せられた。ディラン・モーランさんは初見な気がするが、この人の演技もっと見てみたいと思う俳優だなー。ケリー・ライリーさんは頼りなげな佇まいで何かよかった。

フォックスサーチライト作品だった模様。フォックス、配信スルー増えてるなー。フォックスのBD仕様とか価格設定とかユーザーライクで気に入ってるのになー。ディズニーのせいかなー。
Hayato

Hayatoの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

“Do not despair; one of the thieves was saved.
Do not presume; one of the thieves was dammed”
この引用が最後まで結びついているとは。

カトリック教会を嫌うのは国民の5割。
うん、そうだろうね。あれだけ権勢を誇って政治に対して人々の生活に対してもまるで自分たちが神であるかのように横暴に振る舞った歴史があるんだもの。
一方このジェームズ神父は元々は一般人だし、山ほど問題はあるけど、なんとか彼自身はいい人でいようと努めてる。そして実際(お酒をあんな風に煽らなければ)いい人。ずっと教会のなかで育ってきたようなどうしようもないマヌケじゃないからこそ、あの善人さとか頭も切れて口も達者なのがあの田舎町では鼻につくのかもしれない。みんなあんな風にはいられないからね。教区の住民が神父をいっしょくたにしてジェームズ神父を嫌えて、またその神父本人も嫌われるようなそのものの性格だったらよかったんだろう

後半のジェームズ神父に襲いかかる悪意の波が激しすぎて、どうしようもなかった
お酒はよくない

不思議なもので最初に聞いた声とアクセントを探そうとしてもなかなか見つからなくて困った。たぶん巻き戻せばすぐ分かったんだろうけど、それはできないからね
こんなのブッチャーに行った瞬間のfatherの言い方で分かったろうにな

1番初めの引用が物語そのものなら、犬を殺したのは教会を燃やして神父を殺したブッチャーの彼ではなく、土地持ちの彼かな。救われそうだったのに、行くって約束したのに。それとももう救われた?

あとは娘のために何としても生きるべきじゃなかったんだろうか、、もうあれは自殺だね。
自殺した日本の作家の有名な自殺したリストにキリストがいて、それをSmart Ass(傲慢)と言ったけど、結局そのCalvaryに対する答えは定型文しか出てこなかった。娘に赦してもらえた事でジェームズ神父としてではなく、ジェームズとして世の中への取っかかりはなくなったんだろうか
そして善良な神父であるジェームズ神父が自分を捧げた事によって殺した彼はそしてあの街の人々は救われたのか、、、?

親子共演してた。まさかのドーナルが半分メンタル壊れてる役だったけど。エンドロールに近いシーンで獄中で虐待されてるシーンがあったね

山ほどいいラインがあったのは、さすが文芸の国の映画。ブレンダンがラインの話とか引用、さらにはおとぎ話までするので、これ以上ハマり役はない。

舞台のスライゴーが綺麗。どちらにせよいつか行くつもりだったけど、行く理由が増えたよ

素晴らしいアイルランド映画でした
K

Kの感想・評価

3.7
小さな村の唯一の教会の神父が背負うもの。なかなか深いドラマでした。

アイルランドの片田舎の閉塞感、村人たちのフラストレーション、その捌け口となっている教会、そこで神に仕える親父、とりあえずミサには通うが信仰心の薄い住民たち、キリスト教という大きな基盤の揺らいだ街。

神とは何であるか、人間とは何であるか。どう赦すのか、どう救われるのか。

キリスト教が現在受けている挑戦、それでも磔刑がその後に意味を持つように、ラストはこの村を変えるのでしょうか。
絶望するなかれ1人は救われた
慢心するなかれ1人は地獄に落ちた
聖アウグスティヌス

古いタイプライターで執筆のフリ?
我が人生すべてが見せかけだ
いいセリフですが中身はないですね
見破られたな

"汝殺すなかれ"という戒律に
脚注は付いてない
殺していいという例外が書かれてはいないんだ
eshu

eshuの感想・評価

3.6
にんげんだもの

肝心なところ
あちらに渡る道が
いつどこでどうなるのか
自分で選べないのが
粋であり妙であり難であるから

授かったものに見返りを求めてはいけない…というより、出来ないが正しいのかもしれない

磔にされた日と今日という日
また繰り返しているんだろうか
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