これも面白かった!完全にアランギロディー監督のファンになった。
世にも珍しいハッテン場サスペンス。
音楽は自然の音のみ。鳥の声、湖の揺れる音、草木のざわめき。あんなにも美しかったのに途端に不安を増幅させるものに変わる。
人が死んでも数日で元通り。誰も何も語らない。連帯することもない。
インスタントな出会いでも、快楽を得られるならいい。病を背負う可能性から目を背けてもゴムなしでセックスする。孤独と尻の穴が埋まるから。どう考えても離れた方が賢明なのに、都合の悪い部分には目を瞑ってしまう。だって自分が欲しかったものが手に入るし、死んだのは自分にとって何でもない人だから。
愛みたいな名前付けて一所懸命自分の脳を騙そうとしてるけど、それって欲望と執着でしかないのでは……?暗闇に1人でいるくらいならいいのか……??薄ら寒い気持ちになってしまった何も見えない不気味なラスト。
怒涛のセックスシーンに面食らったのと、美しい男同士と美しい景色に自分とは遠い話かしらと思って見ていたが、いやこの行動、そう遠い話でもないぞ……とまた寒気。
オナニーしては追い払われてる奴がいい味出してたなあ。
日仏学院でやっていた3作は観に行かれなかったので どうかいつか鑑賞チャンスが巡ってきますように!