大道幸之丞

ギリシャに消えた嘘の大道幸之丞のネタバレレビュー・内容・結末

ギリシャに消えた嘘(2014年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

豪華キャストがギリシア、イスタンブールと美しい街並みの中で事件が起こり巻き込まれ、追手から逃走するミステリー。

まずキャストがいい。爽やかさの中に一滴の邪心が走るオスカー・アイザックは登場した時点で彼が物語の軸になるであろう予感を漂わせている。

この作品は結局チェスターがライダルへ無用な嫉妬心を抱くところからズレとキシミが起こり自らが危険に晒されていく。

この映画の魅力は視聴者でイリーガルギリギリの人生を歩んだ経験があるものなら、他人事と思えず手に汗を握ることだろう。

常に追手を恐れながら逃げていく者の内面を疑似体験出来る。それは人間なので、当然逃げながらも食事を摂り珈琲を飲み、酒を飲み、そんな心境じゃないのにウイットに富んだ冗談を飛ばすなど。事態が緊迫しているというのに、そんな事は知らない女が奔放に振る舞い周囲が神経を尖らせる。そしてわがままや感情的になる態度が増え次第に足手まといになる。

とはいえ、劇中2人が亡くなるがそれも止む終えない事故なのだ。

脚本の素性の良さも手伝って最初から引き込まれる出来になっている。

旅行に自由にいけないコロナ禍ではちょっとした旅行者気分が味わえてよいのではないだろうか。