両親を惨殺された男の怒りが爆発。
報復が新たな報復を生むリベンジ・アクション……いや、アクションではないな。主人公のジミーは軍人ではあるけど、とりわけ体術に優れている設定でもないし、両親を殺した連中への復讐の方法も銃殺、撲殺、刺殺などの単純な方法ではなく、拷問。
そう、主人公の得意分野は拷問なのだ。それはもう、悪人すら震え上がるような鬼畜な方法で、次々に犯人らを始末していく。
……いや何だこれ。主人公も主人公を追う警察も犯人らも、全員がまともじゃない。ダークヒーローっぽい何かを目指したのだろうか?
しかし、そもそも主人公のジミーを演じる俳優が地味。筋骨隆々でもないし、ズバリ華がない。最近よくある、見た目は普通のオッサンなのにやたら強いという設定ならばまだ惹きつけられたのだが、何せやってることが拷問なので、ただの悪趣味な変態オヤジになってしまっている。彼が離婚調停中だという設定も蛇足。ただストーリーのテンポを悪くしているだけ。
因みに本作、シリーズ化を狙っていたのか、続編を匂わすおまけ映像があり、更には最後の最後に「JIMMY VICKERS WILL RETURN」つまり「ジミー・ヴィッカーズは戻って来る」なんて、MARVEL作品を彷彿とさせるメッセージが現れる。
しかし、公開からおよそ10年、一向に戻ってくる気配がない。まあ、別に待ってないけどさ。
以下、主人公が行った拷問方法を記しておきます。
車に閉じ込めて放火
口からセメントを流し込む
車でけん引して胴体真っ二つ
頭から酸をぶっかける
毒薬注入(未遂)