MasaichiYaguchi

マイ・ベスト・フレンドのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

マイ・ベスト・フレンド(2015年製作の映画)
3.7
この作品を観ると、人生の宝は地位や名誉、財産ではなく、心から語り合い、通じ合える“パートナー”ではないかと思う。
その“パートナー”は、ある人にとっては伴侶であり、本作の主人公たちのような人には親友であったりする。
少女時代にクラスメイトとして出会って意気投合し、その後何をするにも一緒のミリーとジェス。
成人して夫々を恋をし、やがて結婚して家庭に入っても数十年来の友情が変わらない2人。
そんな気の置けない2人の人生に青天の霹靂が訪れる。
2人の可愛い子供に恵まれ、営む事業も順風満帆なミリーに乳がんが見付かり、そして子供が出来ず、不妊治療をしてきたジェスに待望の赤ちゃんが授かる。
2人に降り掛かった幸と不幸によって人生の転換点に立たされた彼女らは、親友を思うがゆえに葛藤し、苦悩する。
彼女らはこの転換点をどう乗り越えていくのか?
この2人、ミリーとジェスを演じたトニ・コレットとドリュー・バリモアが素晴らしい!
トニ・コレットは迫真の演技でミリーを、ドリュー・バリモアは母のような慈愛でミリーを支えるジェスを演じ、更にこの共演でミリーとジェスのような親友となった彼女らの仲の良さが演技のアンサンブルとなって心の琴線に触れてくる。
夫々を大切に思うからこそ諌めたり、ぶつかったりするが、「雨降って地固まる 」の喩えのように絆がより強くなる2人。
ある意味、恋人よりも家族よりも信頼し合い、何でも語り合えるミリーやジェスのような親友関係を見ていると本当に羨ましく思う。