Melko

パレードへようこそのMelkoのレビュー・感想・評価

パレードへようこそ(2014年製作の映画)
3.7
誇りを持って生きよう。そう思えた。

実話と実在する人々をベースに作られてることもあってか、主人公がいるようでいない、テンポも早く舞台もロンドンとウェールズを行ったり来たりで忙しく、話に置いていかれそうになってしまった。。
音楽は軽快だし、画面もポップで、(炭鉱場面は暗め)見てて疲れない。

一連の発起人は実在したマークだけど、主人公はフィクション(?)のジョーで、彼が自分のセクシャリティにきちんと向き合い、自立する話に、炭鉱スト、炭鉱夫達との絆、ゲイプライドパレードが絡んできていた。

何と言ってもジョー役のジョージマッケイが可愛くて初々しかった。
はじまりへの旅で精悍なお兄ちゃんやってたけど、その少し前に撮られたこれは、まだちょっとだけあどけなさの残る顔立ちと体格。
ハリポタ魔法省のイヤなおばさん役しかイメージなかったイメルダスタウントンは、豪快で優しい肝っ玉おばちゃんがめちゃ似合ってて新鮮だった。イギリスの田舎のおばちゃんの喋り方!て感じ
そしてさすがのビルナイ。外さないなあこの人は。めっちゃナチュラルにゲイを演じている。
あと個人的には、ジェフが可愛かったなあ。

ビリーエリオット見た時も思ったけど、炭鉱夫ってまさに縁の下の力持ち。彼らがいなければ、他の人たちの生活だってままならない。ストをすることは、自分たちの収入源を止めてまでやる、相当な覚悟と家族の理解がないとできないこと。
対して、ゲイの若者達は、
自分たちを認めて欲しくて炭鉱夫達をサポートし出し。自分たちだって、やればできる。その行動力と爆発力は、若さならでは。
どんなに世間や町の人に叩かれても、先入観なしに最初からゲイ達を受け入れた炭鉱のおばさん達、スゴいなと思った。だって、どれだけ実際会ったら良い人だったって、最初は身構えると思うんだよな。田舎なら尚更、巷の噂を信じちゃうだろうし。

やっぱり、あの炭鉱のク◯ソババアみたく、どれだけ人の良いところを見ても、人の優しさに触れても、差別や偏見が拭えない人もいる。悲しいけど。。悲しい人生だな。そんな偏った人生。
あと、ゲイやレズだからって、彼らにも選ぶ権利がある。
あんたがそんなにモテるわけないでしょ!ゲイの人たちのアソコの方がよっぽど立派よ!て、笑うわw

わたしの親もどちらかというと昭和な親。
自分の子供がゲイやレズだったら…受け入れられないかも、と言われたことがある。
でもなー、どんな親でも、子供が健康で幸せなら…それで良いんじゃないか、見た目やセクシャリティなんてどうでも…て思うんだよな。。
今はまだ発展途上の時代。これからもっと、LGBTも人権を得ていく。それが普通の世の中になれば良いと思う。

炭鉱夫としてのプライド、その妻としてのプライド、自分のセクシャリティへのプライド、色んなプライドがぶつかり合った闘いの果ての、輝き。
わたしたちは、前進する。

レインボーパレードに行ってみたくなった!
Melko

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