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地上の星たちのBunのレビュー・感想・評価

地上の星たち(2007年製作の映画)
4.0
すっごく反省しました。。。学童保育の支援員をしていた時に、部屋を立ち歩いたり、自分の好きな遊びしかしなかったり、おもちゃを独り占めしたり、でも実は工作するのがとっても上手で、ダンボールでピンポンゲームを作ったりルールを作ってみんなに教えたり、犬小屋作ったり、そんな一人の男の子を思い出しました。学期が変わって、集合写真を撮って「おたより」に載せた時に、その男の子だけが写っていないことを、彼が嫌がって映らなかったことを伝えたものの、私の、笑ってはぐらかしたような態度が「薄情だ!人間じゃない!」と癇に障りお母さんをとっても怒らせてしまいクレームされちゃいました。(そりゃそうだ)
結局のところ、お母さんも一生懸命だけどいっぱいいっぱいで、いつもまわりから息子さんのことで何か小言を言われたりすることに、何かしらの思いや悩みを抱いていたようです。保育園園長先生や所長さんらと面談して、少しずつ彼との関係、接し方を変えられた様子で、その後もあい変わらずマイペースに遊んでいて、あまりにも駄々をこねる彼に、思いっきり叫んで怒鳴り散らしてしまい泣かせてしまいました。お母さんがお迎えに来て、しっかり抱きしめてなだめてくれていました。よかったなあと思いつつも、怒った罪悪感と、他の子たちとの協調性、規律を守ることを強要しすぎて頭の悪さと、子供たちのことを理解できない自分の不甲斐なさを学びました。すごくエネルギーを使う仕事でしたが、こどもたちとの時間は、都会にいって死にかけた私の心に、酸いも甘いも注いでもらい笑、元気と激励してもらえた日々でした。彼は今も自由を求めて歩き回っているのだろうか??すんばらしい才能を、秩序と規律と協調圧力でできた窮屈な日本社会の中からでも、潰されずに、でも時には折り合いをつけつつ、個性を伸ばしてほしいなあ。
だから、回り回って、私の中の無垢で純粋な「こどもの心」に耳を傾けさせてもらえる作品でした。
アーミル・カーンさんは、現代の競争社会の常識に一石を投じて、一人一人の個性や自由を愛そうとする作品を創られている映画人だなあとも思います。とっても素敵です!
オープニングや主人公の男の子のイメージ世界のアニメーション、VFX動画がとってもかわいくて、遊び心くすぐられるシーンでした♪
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