山田洋次監督、音楽は久石譲。「東京家族」とキャストだけでなく配役まで一緒。家族をテーマにしてる所も変わらずだが、全く別の家族のお話であり、こちらはコメディタッチで進んでいく。微妙に職業やキャラクターが「東京家族」と違ってるので、比べてみると面白い。「釣りバカ日誌」のハマちゃんのような濃いキャラクターがいるわけではないし、とんでもない出来事が連発するわけでもないので、めちゃくちゃ笑えるというよりクスクスっとくすぐられて、最後にほっこりという感じ。一番のクライマックスというか大事なシーンで、小津安二郎の「東京物語」(「東京家族」の原作というかリメイク元）を登場させる辺り、よっぽど好きなんだなあと思った。なんか今作も別のアプローチから作った「東京家族」だったのかなという印象。後半の流れも何となく一緒だし。まあ後はなんといっても蒼井優。相変わらず可愛い。このキャスト達が演じる家族にも、すごく愛着が湧いてきたし、演技や役をコロコロ変えて泣かせも笑わせも出来るって、やっぱ役者ってすげえな。
