良かった。陸海空の登場人物たちの一週間、一日、一時間を時折交錯しながら追って行く戦争映画。
言わずと知れた時間トリックの天才クリストファー・ノーラン監督作品。しかし今作ではそこまで複雑な仕掛けや派手なアクションは登場しない。
何となく暗く寂しげな映像で、戦場からの脱出劇を淡々とリアルに映しだしている印象。殆どのシーンで流れる多様な音楽が、迫力や緊張を後押ししていて、ノーランの音楽に対するこだわりが感じられる。
台詞が極端に少ないのも印象的だった。
それぞれの結末が、ラストにぐっと収束していく感じが凄く良くて、映画的な満足感はかなり得られる内容でした。
