指揮棒が飛んでくるのは聞いたことあるけど、さすがに椅子やシンバルは投げないで
音と共に感情の変化を楽しめる作品。
ハラスメント全開なのに、アップテンポと圧巻のパフォーマンスでどこか鼓舞される。
血と汗が滲むまでリズムを打ち込んだ経験がある故に、主人公にかなり感情移入してしまった。上手く叩けない自分への悔しさとか、音楽も実力社会なので、努力してれば舞台に立てる訳ではない点が凄くリアルだった。特に一人ずつ交代させられるシーンとか、コンダクターを崇拝する風潮とか、バンドあるあるで懐かしかった。
スネアの焦燥感掻き立てる音から始まったのも、落ち着いたシーンでベースを効果的に入れるのも、攻撃的なシーンでシンバルの劈く様な音を入れるのも、ワンセットで多様な表現ができるドラムの魅力を最大限に引き出していた。ドラマーを主人公にした作品を世に出して下さりありがとうございますの気持ち。
偉人の姿に憧れを持ち、情熱を持って打ち込めるものがあるのは素敵なことだけど、それ以上に大切なものがあると私は思うので、自分の実力を過信せず、周りの人を大切にしようと思いました。
映画飯
・レーズン入りのポップコーン
・ピッツァ