filmarksで高評価だったので見てみました。「ドラムライン」のような雰囲気を予想していましたが、いい意味で裏切られたように感じます。
主人公ニーマンと教官フレッチャーのドラムセットを挟んだ戦い、ただそれだけを描いた作品です。
見所はニーマンの狂気です。
はじめはJ・K・シモンズが演じるフレッチャーの鬼気迫る指導に狂気を感じますが、反骨精神をたぎらせひたすらにビートを刻むニーマンにただならむ狂気を感じ始めるのです。
彼女も、周囲の理解も、観客からの同情もいらない。ニーマンの目に鬼神が宿るのを見て鳥肌が立ちました。
背もたれから動けなくなるほど「緊張」するのではなく、つい前のめりになるほど「集中」してしまう作品です。まだ見ていない方も、whiplash(鞭打ち)されてみませんか。