エアール

ランダム 存在の確率のエアールのレビュー・感想・評価

ランダム 存在の確率(2013年製作の映画)
3.7
共存の崩壊、
ほいで量子力学の確率解釈における批判の
代表的な思考実験のひとつ、
シュレーディンガーの猫ちゃん
のお話も登場します。

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5割の確率で毒を放出する
仕掛けの箱に
猫を入れる
猫の生死の確率は5割ずつ

常識的には
猫は生きてるか死んでるかの一方だが
量子物理学の考え方では
両方の状態が存在する

箱を開けて初めて共存が崩れ
ひとつの状態に収束する
ーー生きているのか、死んでいるのか

共存の崩壊後も
2つの状態は別々に存在し続け
各結果に基づき
新たな現実世界を形成する
異なる結果は
互いに独立した現実を生じさせる
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とまあ〜複数の状態をもっている、
すなわち重なり合った状態が存在するってやつですね。

量子の世界では
常識では考えられないような現象が起こりえる、
彗星の接近によって
そんな摩訶不思議な現象に
我々が直面したらどうなるのだろうか、
ユニークな視点から描かれたSFスリラーとなっております。


ミラー彗星が接近する今夜
エムと恋人のケヴィンは
友人宅のホーム・パーティーに参加することに。
友人宅に集まった男女8人、
エムとケヴィン、マイク&リー夫妻、ヒュー&ベス夫妻、
それからアミールとケヴィンの元恋人 ローリー。

ひさびさに再会を果たし
近況を報告しあう彼らだが
彗星が接近すると
奇妙な現象が起こる話になり
まもなく彼らの身に不思議なことが次々と起こり始め…


もっていた携帯の画面が突然割れる、
ベスが独自に調合した調合薬、
電波が届かず、ネットも通じない、
重複する会話だったり、噛み合わない内容、
突然の停電、
赤、青、緑の3色ケミカルライト、
ご近所で1軒だけ、2ブロック先にある電気がついてる家に、
ツングースカ大爆発
ーー彗星か隕石かなにかが
シベリア上空に突如現れて
空中爆発を起こした。
地上に落下したわけではなく
クレーターなども残ってない。
でも衝撃で数百キロ四方の木がなぎ倒された
にも関わず死者は1〜2名程度、
様子見と電話を借りるために
電気がついてる家に向かうことにしたヒューとアミール、
突然のノック音と戻ってきた2人、
アミールの手には謎の白い箱も、
鍵を開けて箱の仲間を確認すると
なぜか卓球ラケット、
それから封筒、中には各々が写る顔写真と
写真裏には赤字で番号が振られている、
同じタイミングでまったく同じ文面のメモが玄関の外と家のなかで複数枚存在、
撮られた覚えのない写真、
どこか様子がおかしいヒューとアミール、
書いた覚えのないメモの筆跡が自分の筆跡と酷似、
外に出て隣家に行く度に通る
他よりも一段と暗い奇妙な場所、
自分たちとの遭遇、
量子物理学の本、
分岐、それから異なる現実、
他要素認証、無作為に選定されたなにか、
目印と識別、
割られる車の窓ガラス、
指輪、…


別の現実世界からこの世界へとやってきた
外見はまったく同じでもこの現実世界の人ではない…
今話している自分はどこの世界の自分なのか、
ほいでいったい何人の自分が存在するのだろうか?
観れば観るほど疑いは深まるばかりなり〜
混乱するところでもあり、そこがまた面白くもある、
脳を刺激される作品ですね!!


出演者には
エミリー・バルドー二をはじめ
ローリーン・スカファリア、エリザベス・グレイセン、
ローレン・マハー、ら。
エムを演じたエミリーもステキですけど
ローリー演じたローレンもまた
捨てがたいところかな〜、笑
エアール

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