三四郎

暮れ逢いの三四郎のレビュー・感想・評価

暮れ逢い(2013年製作の映画)
2.0
この映画、深く奥行きのある作品になりそうなのにつまらなかった。シュテファン・ツヴァイクの原作小説を読んでいないが、小説は絶対面白いはず笑 ただ、主人公の秀才があまり好きにはなれないタイプで、鼻持ちならぬ奴だった。近所のお嬢ちゃんとは関係を持っているし、そのお嬢ちゃんに世話焼かせておきながら、社長の奥様に心ときめかせてあっさり捨てているし。どうせなら、主人公は超真面目で初心な秀才であってほしかった。一番いけないのは、奥様と再会した際に、「僕はまだ未婚ですが、女性と…」と、つまりコイツはメキシコでも女と関係を持っていたということ。この映画の宣伝文句にあるような「純愛」ものじゃないじゃないか!奥様の描き方は自制心と矜持があってなかなか良かった。
しかし、キャストがいけない。こういう物語は美男美女を配役して欲しいものだ。奥様役の女優が全然美人じゃなかったし、鼻持ちならぬ主人公を演じた俳優も微妙だった…。
オーストリアの作家が不倫ものを好んで書くのか、ユダヤ系オーストリア人作家がこうした題材が好きなのか…、オーストリア文学は謎。一つ言えるのは、フランス文学に非常に似ていて、恋愛三昧と言うことかなぁ。
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