ニューヨークのファッショナブルな年配女性たちを取り上げている、ドキュメンタリー作品。元々はカメラマンによる服飾系ブログの取材記事なのだが、凄まじいほどの影響力により、モデルが一躍人気者になったという経緯がある。
本編内の言葉を借りると、「洋服で絵を描くアート」を楽しんでいる老女たちの人間模様。ファッションに焦点を当てているが、扱っている内容は人生哲学そのもの。"御長寿コーディネイター"アイリス・アプフェルも少しだけ登場する。
本作に登場する高齢の女性たちは「人生が有限であることを自覚している=個性を大事にする」という心理が働いていることがよく分かる。余生を全力で過ごしながら、老化現象を「人間だもの」の精神でポジティブに捉えていく。
お気に入りのアイテムやコーディネイトに言及するシーンが、DVDソフトの特典映像に収められているため、本編と特典を合わせることで、完全版と言ったほうが良い。大阪のヒョウ柄おばちゃんも、ある意味アーティストなのかも。