イチロヲ

ゾンビ3のイチロヲのレビュー・感想・評価

ゾンビ3(1979年製作の映画)
3.5
森林地帯に佇む大邸宅に招待された富裕層の男女グループが、眠りから目覚めた生ける屍の群れに襲われてしまう。ルチオ・フルチ作品から派生している、イタリア産の低予算ゾンビ映画。タイトルのナンバリングは嘘。

「カップルがイチャイチャする→ゾンビから逃走しようとする→トラブルに見舞われる」という流れを繰り返しているだけの内容。低予算のため、粘土細工のような"被り物のゾンビ"となっているが、被り物だからこその豪快な破壊描写が実現している。

後半部に入ると、屋敷内を舞台にした籠城戦に突入。生存メンバーが織り成すエピソードでは、母親に性的魅力を感じている、真性マザコン少年(演者は成人らしい)のシークエンスが強烈であり、ある意味ゾンビを凌駕するほどのインパクトを誇っている。

「サンゲリア」の木片ザックリの模倣シーンと、ゾンビの頭部をバスタブにぶつけまくるシーンのテンションの高さが最高に面白い。「何でもいいから、刺激を投じてやろう!」という気概が伝わってくるため、低予算ならではの魅力を堪能することができる。
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