トランスマスター

神様なんかくそくらえのトランスマスターのレビュー・感想・評価

神様なんかくそくらえ(2014年製作の映画)
2.0
第27回 東京国際映画祭 グランプリ(2014年)

原題 HEAVEN KNOWS WHAT

NYのティーンエイジャーホームレスジャンキー少女の実体験を本人が主演で演じたロードムービー風の作品。音響も独特で90'sに流行した『Virtual Drug 』という専用メガネをかけて万華鏡の動画を見るDVDのBGMを思い出しました。『トレインスポッティング』の様な哲学的なセリフ回しや、ストーリーの完成度もなく、ヘロインキメる。エナジードリンクを万引きしてニューススタンドへ横流す。マックや31アイスクリームで溜まるか、プッシャーの実家に泊まる。喧嘩で少し出血で大騒ぎ。(武器はお手製の手裏剣!)NYなのにまるで日本の中学生と同じようなこじんまりしたライフスタイルにカルチャーショックを受けました。(銃撃戦もカーチェイスもナイトクラビングもなし)
この作品を見る前に『クレイジージャーニ○』の高学歴武闘派ライター中山ゴンザレスのルーマニアのマンホールタウンの住民の回やラスベガスの地下道で暮らす人々の回を観ると結構類似点があります。

◆良い点/注目ポイント
・主演のハーリー役の女優さんが可愛い。モナリザに似ている。結構尽くすタイプなので優しくしてあげてほしい。(猫っ毛がチャームポイント)
・オピウム系のドラッグは、病気の苦しみや、このような絶望的な暮らしの現実を救う必要悪なのか❓考えさせられます。『パルプフィクション』のトラボルタのようなとろ〜んとした目はリアルです。

◆改善点
・ガツンとくる出来事が無い。映画なので多少フィクションを入れてもいいかも知れません。
・主人公の彼氏のオーバードーズの演技は、イマイチ。他の映画の白目や泡吹き、痙攣など緊急度が伝わりません。

◆総括
・予告編の完成度に期待度上がりclipしていましたが、今ひとつでした。男性陣のインパクトが弱いですね。