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アバター:ウェイ・オブ・ウォーターのHULのレビュー・感想・評価

4.0
部族の習わし的なものを見せられる退屈な導入。平和な星にやってくるスカイピープル侵略の既視感……
と思っていたのもつかの間、やはり海に行ったあたりからどうやって映像を作っているのかさっぱりわからない、現実感のある映像にナヴィが生きていて画面に吸い寄せられる。
やっていることは新しい異文化によそ者がやってきて、徐々に認められるという普遍的なドラマではあるのだが衝突と和解の流れはやはり気持ちがいい。
登場する敵役がじつはそんなに悪い奴でもないし、いつの間にか人類の目的が鯨のエキスになっていたりややこじんまりとしたものは感じた。
いろいろ謎は残しつつもやはり映像体験としては群を抜いている。
ロードオブザリング2を見て映像の質と量に圧倒されたことを思い出した。
一方で、ナヴィの話であれば人種や性差別的なコンプラに触れずに済むし、出てくる人類はナヴィに対してみんな悪いやつなので白人もアジア人もまとめてヘイトの対象にしてしまえる、という制作者安心の悪役を創造できたのかもしれないと思った。
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