なつこ

ブリッジ・オブ・スパイのなつこのレビュー・感想・評価

ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)
3.7
これはスパイ映画ではなく、それぞれの信念を貫いた男達の物語。

冷戦時代、本当にこんな取引が実現できたのかという驚き。
そして、スパイとは何なのか、何故その任務につかなくてはならなかったのか(きっと選択の余地も無かったのだろうけど)帰国しても、本当の意味での自由は得られなかったのではないか?と思ってしまう。
色んな意味で辛く、考えさせられた。

この物語の軸でもある、ジムとアベルの関係がとても心に沁みた。
違いに信念を貫き通したからこそ、スパイである事や国を超えて信頼し、友情にも似た関係を生んだのかもしれない。

絶妙な会話劇ではあるが、全体的に地味な作りなので、取引のシーン以外に大きな盛り上がりはないように感じた。
その分、所々に張られた伏線や、東西ベルリンでの薄暗い緊張感などが深く残る。

ラストシーンで、電車から子供達が遊んでいるのをジムが見つめてるシーンは、ベルリンでの壁のシーンと重なって、とても印象的だった。