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ブリッジ・オブ・スパイのZELのレビュー・感想・評価

ブリッジ・オブ・スパイ(2015年製作の映画)
3.3
第88回アカデミー賞、助演男優賞受賞。
アカデミー賞マニアとしては忘れられない場面がある。マークライランスが本作で受賞したが前哨戦の流れや世間の雰囲気的にはスタローン受賞を期待する動きが大きかった。
個人的にはライランスは素晴らしかったと思うし受賞は妥当だと思った。
(希望はマーク違いのラファロだったが笑)

忘れられない場面とは受賞の瞬間だ。
もちろん祝福はされていたのだが、何か物足りなさを感じた。やはり会場はスタローンの名を待っていたのだろう。彼の名が呼ばれていたらおそらくスタンディングオベーションだったに違いない。
スピルバーグと静かに抱擁し、淡々とスピーチする姿が忘れられない。本人もわかっていたと思う。スタローン受賞待望論はもちろん大きかった。それは世間、会場内のみならずアカデミー協会も同じだろう。例年、助演男優賞は冒頭に発表されるのが慣例となっていたがその年は中盤に予定されていた。(冒頭は毎年後半にくる脚本、脚色賞)この配置転換にはびっくりしたが、すぐにスタローンのために順番を変えたんだと察した。そんなスタローン受賞待望論があったのはわかる。ただもっとライランスに祝福をするべきだった。もちろん彼は演劇が主であり、アカデミーよりトニーに立つ役者であることは間違いない。ただ同じ役者であり功労者だ。素直に認める雰囲気がほしかった。

と、まあ全く映画に関係ない話をしました笑
映画に関してはコーエン兄弟の脚本ということでスピルバーグと面白い化学反応が起きてると思う。ただライランスなくしてはどうか…というラインの作品かもしれない。橋のシーンで一気にもっていかれる。
リンカーン、ペンタゴンペーパーズと同様、堅実な作品づくりになっているのではないか。スピルバーグっぽい映画。
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