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誰でもない女のmhのレビュー・感想・評価

誰でもない女(2012年製作の映画)
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ナチスドイツの負の遺産のひとつ「レーベンスボルン」を背景としたサスペンス映画。つーか、これだけ戦争映画見てきたのに、これでレーベンスボルンをはじめて知ってショックを受けている。
「ソフィーの選択」のヒロインもそれだったか。
こちらの映画にはさらにシュタージが絡んでくる。レーベンスボルン出身の不遇な子どもたちにシュタージがつけこんでという絶望的なコンボに言葉なくす。
悪いのはお母さんだけど、いちばんかわいそうなのもお母さんという状況。
ベルリンの壁崩壊が間近に迫っているという時代設定が絶妙。もうちょっと待ってれば防げた悲劇という形の終わりにもなっている。
お父さんがまじいいひとでドラマ性を高めていた。
破滅に向かう家族を見て、似たようなことを自分でも経験したかのような錯覚を起こす。
それよりなにより、レーベンスボルンがほんとショックだ。
占領下日本にも政府主導の慰安婦施設RAAがあったけど、レーベンスボルンのほうが強烈ですね。
やっぱり戦争はよくないね。
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