ゆきひろ

草原の実験のゆきひろのレビュー・感想・評価

草原の実験(2014年製作の映画)
4.0
初鑑賞。

それは幾度も繰り返されていた・・・


映し出される美しいどこまでも続く雄大な草原。
その生命の源となる雨や水、時折吹き抜ける爽やかな風も・・・
そして大地から昇り大地に沈む真っ赤な太陽さえも・・・

そう言う事だったんですね(ー_ー;)

この草原の映像の実態は美しいものではなかった!((((;゜Д゜)))

この草原はすでに放射能に汚染された不毛の地だったようです。
残された一本の庭木が物語っていたとは・・・
この美しい草原で一見幸せそうな暮らしも、実は何らかの理由でその地に取り残され出ることも叶わぬ哀れな人々の惰性的な生活。
あの翼の無い飛行機はそんな意味だったのか( ̄~ ̄;)

本作は無声映画で会話は一切存在しません。
残念なことに彼等残された人々の思いや言葉は鉄条網の外の人には伝わることはなかったと想像します・・・

ただ唯一声を発したのが死に行く人の叫び声だったようで・・・

少女の母親の姿はなかった・・・
父親と思われる人の死にも悲しむでもなく手慣れた様子で埋葬を・・・
もしかすると彼等は初めから死を受け入れていたのかもしれません。


ラストの地平の朝陽でも夕陽でもない真っ赤な太陽が日常だなんてゴメンです!( ̄- ̄)ゞ
ゆきひろ

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