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ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画のmasatのレビュー・感想・評価

2.9
もはや何が敵か、解らない世界になっている。
2013年でこの有様なのか・・・

環境保護をしたい男女が、テロを実行するが、寧ろその事によって、心身ともに追い詰められる。アメリカ人の弱さが、驚く。
鬱になり、アトピー性皮膚炎になる男女の見失った理性の有り様が淡々と続き、ラストはライカート節で唐突に終わり、放り出される。だからこそ、現実が痛い。

もはやこの監督、希望を抱く兆しの一端すら見出せないでいる様だ。
そして、生きるって力がいるんだなあ、と痛感させられる。
ただ、画と、自身による編集と間合いで、絶妙に面白く観せられてしまうから、不思議。この素直な臍曲がりな“癖”は、観方を覚えると、ハマります。
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