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アナイアレイション -全滅領域-のmasatのレビュー・感想・評価

3.2
流石、アレックス・ガーランド、
女性だけの突入チームを編成し、
未知なる知的生命体の中へと向かわせた。

はてさて、そのジャングル・クルーズな“お化け屋敷”で見つけたものとは?

ゾッとするカットや画が、迫ってくる。
人間の形を模した植物、プールの生命融合跡、鸚鵡のように言葉を返す熊・・・
身の毛がよだつ空間性、世界観はオフビートで美しく、独特の美意識が恐怖を導き出していた。
どことなくthe THINGだったり、ギーガーだったり、ミストだったり、はたまたアンダー・ザ・スキンの同種??・・・が過ぎるのだが、そこに照準を合わせていないので、ナタリー・ポートマンの視点と共に、闇の奥へ奥へと誘ってくれる。

かつてと違い、訪問者は、複雑で手の込んだディテールで、混乱と混沌を露にしながら、探査を進めていた。
いや60年前とは違い、21世紀の映画はディテールを描出させないとダメなのだ。その分、ホンモノらしい精密度は、画と物語において増しているのだが、かつての空想科学映画の様な荒っぽさと勢いはない。
それでもネットリとした空気と恐怖は存分に発揮されていた。

脇に居ると頼もしいジェニファー・ジェイソン・リー。
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