けまろう

ヴィンセントが教えてくれたことのけまろうのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『ヴィンセントが教えてくれたこと』鑑賞。今回も原題の"St.Vincent"のままで良かったのでは?と思ったけど"St"って少し宗教的な色合いでケアが必要なワードなのかな、なんて思ったり。聖人の多様性を説く筋はそのまま宗教の多様性という問題に置き換えても成立するか。
『マイ・インターン』はビジネス的な観点で先人の知恵を肯定する内容だったが本作は道徳的な視点で類似する内容に取り組んでいた。その一方、女性の労働という視点で言えば、真逆のアプローチ。女性の社会進出を気持ちよく描いていた『マイ・インターン』に対し、娼婦を「最も効率的に給料を稼ぐ女性」と説明するなど、フェミニストが読んだら激昂するような表現がある。(それを旧時代のアイコンであるヴィンセントが言うのに意味があるのか)
宗教の多様性や女性の社会進出など、社会問題に目を向ける見方関係なく、ヒューマンドラマとして非常に完成度の高い作品。特にオリバーが聖人を発表するシーンは目頭が熱くなってしまった。
けまろう

けまろう