菩薩

救いの接吻の菩薩のレビュー・感想・評価

救いの接吻(1989年製作の映画)
4.0
ガレルお得意のジュテームなお話、一家総出で愛についての大問答大会。まぁよくやりますわい…とは思うが、これはガレルにしか出来ない事だろうし、なんせ圧倒的ルイ・ガレル!!!なんじゃありゃ?ただの天使じゃないか、なんで俺は奴のパパでなければジィジでも無いのだ、なんなんだガレル家のDNAは!その鼻筋と圧倒的な毛量は!少し分けてくれよ!!!となった。とにかく隅から隅まで愛についての格言が連発、愛とは人生を物語にする為の共同脚本だとか定義されちゃったら俺の人生はもう完全にお蔵入りだけど、それ以上に「映画は人生の厄介事を捨てるゴミ箱では無い」で完全に息の根を止められた、なんかごめん…もう映画観るのやめるね…。ルイ・ガレル(天使)が映る度に「きゃわわ!!!」となり続けて、歌舞伎のお披露目とかきっとこんな感じなんだろうなぁと思ったけど、それより一緒に「ジャック・ロジエの映画」こと『メーヌ・オセアン』を観に行ってくれる嫁が欲しい人生だったし、いい加減映画好きな女性はカッコいい彼氏ないし旦那がいるのに、映画好きな男は皆誰もが孤独であると言うパラドックスを紐解く映画をガレルに撮って欲しいと願わずにはいられない。ラストシーン、ふと「私、何やってんだろう」と現実に引き戻される様な恐怖を感じた、それでもまた愛の結晶たる天使の接吻は彼等を危機から救うのだろうと思う。
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