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戦火の愚かなる英雄のtheocatsのレビュー・感想・評価

戦火の愚かなる英雄(2013年製作の映画)
3.0
〝善人”達が知的障害者を罪人に仕立てる話

第二次大戦ヨーロッパのとある村、占領ドイツ軍が兵士一人を殺害されたことに腹を立て、殺人者を差し出さなければ村の有力者を10名殺すと脅迫。
急ぎ鳩首会議を開き真犯人を探すことはせず、知的障害者を犯人に仕立て自首させようとする。その顛末は・・・


ちんまりした小品ながらいわゆる善良と言われる人たちの狡猾で醜い面を小気味良くえぐり出した作品。
犯人に仕立て上げられる知的障害者も実はそう見えているだけでなかなか知恵が回り、残される元妻や子供、義兄弟に土地と金を残すよう有力者たちから上手くゆすり取ることに成功。この部分はこちらも溜飲が下がる場面。

しかし、まさかあんな落ちになっていたとは・・・・

日本的な終戦日時がこびりついていたので思いもよらぬラストにはやや唖然。

「無実の犯人」も呆然とし自らの存在意義を無くしそうになるが、そこを遊び友達の少年が救う場面にはこちらも安堵。
ピリッとした辛味を味わわされた佳品。

総評三ツ星

002009
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