泣いた、2019年でも屈指のラブロマンスだった。
アバンタイトルで泣いた。雨が降りしきる夜の濡れた路面が大変美しく、別れを予感させるロングショットの挟み方の巧さ、暗い車の下で雨をしのぐ、別れを引き立てるシュチエーション。ウッディが無機物として濡れた路面に横たわっている姿が不憫でありながらも、別れの情感もまた込められており胸が締め付けられた。アバンのシークエンスがよく出来すぎている。
三度ある重要なウッディとボーの切り返しがドラマを引き立てる、お手本みたいに切り返しが上手い映画として記憶したい。
別れの切り返し、再開の切り返し、決断の切り返し、全てが良い。
もちろん最後の距離が離れていくコンビの切り返しに号泣。台詞の破壊力。
フォーキーを繋ぎ止める役割をウッディが果たす、オモチャを子供と引き合わせる役割を果たす、繋いでいく動作が目立つ。もう自身がオモチャとして誰かに遊ばれる事が無くなったのだから、他者を重んじる行為を健気に続ける。その繋いで引き合わせる身分に目覚めた彼は、今まで所属していたコミュニティとの繋がりを切り離す。離れる事で自分の新しい使命を全うできるから。
フォーキーの自殺したがりが愛おしくて愛おしくて狂おしく恐ろしく不憫で可愛らしい。スラップスティックコメディーとして面白い部分だった。
猫の猫感すごかったなぁ、アニメの戯画化されてるポージングそのものが猫らしさにも見えて逆にリアルだった。