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トイ・ストーリー4の4869のネタバレレビュー・内容・結末

トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

(あらすじ)
物語は、トイストーリー3より9年前、大雨の夜から始まる。仲間思いのウッディは、いつもの様に迷子の仲間を助けていた。そんな中、ランプの陶器人形であるボーは、別な人に引き取られてしまう。月日は流れ、ボニーのおもちゃとしてのウッディ達の物語が始まる。ウッディは、ボニーに遊んでもらえない日々が続くなか、喪失感に駆られていた。幼稚園のお試しに行くのを拒み泣いているボニーを心配してカバンに潜り込み、幼稚園へとついて行く。そこで1人寂しそうにするボニーのために、ゴミ箱から工作の材料を調達する。そうして、フォーキーが生まれる。ただのゴミであった先割れスプーンが、喋り出すというミラクルが起こり、ボニーの新しいおもちゃとして仲間入りしたフォーキーだが、自分のことをゴミだと思っており、目を離すと直ぐにゴミ箱に飛び込む。ウッディは、ボニーの一番のお気に入りのフォーキーを守るため格闘する。一瞬のすきをつき、フォーキーは車から飛び降りる、あとを負いウッディもフォーキを探しに飛び降りる。8キロの距離を歩きながらウッディは、アンディとの思い出を語る。あと少しでボニーのいるキャンプ地に着く手前、懐かしい光につつまれ、アンティークショップへと迷い込む。そこでは、愛されることを望む80年代の古いお人形、ギャビーギャビーが、ウッディのスピーカーを奪おうと、ウッディを襲い、フォーキーを捕まえてしまう。フォーキーを取り返しにアンティークショップに戻ろうとするウッディの前に、突如、ボーピープが現れる。再会を果たしたふたりだか、ウッディの知っているボーとは違い、自分の居場所は誰かの''所有物であることではない''と自立した女性になっていた。バスもウッディを探しに車を飛び降りる。だが、移動式遊園地の景品として括りつけられてしまう。ちょっかいを出してくるバニーとダッキーというふわふわのぬいぐるみの力を勝手にかり、抜け出す。後に合流をしたバズとウッディとボーとついてきたバニーとダッキーの手助けもかり、アンティークショップに潜入する。ボーの作戦によって、デュークも加わり、フォーキー脱却作戦が始まります。以下省略。ギャビーギャビーの願いを受け入れたウッディは、自分のボイスレコーダーを差し出すことを決断する。声を手に入れたギャビーギャビーは、子どものおもちゃになる夢を叶えようとするが、失敗する。ウッディは、ボニーのもとへと来ないかとギャビーを誘い、みんなでキャンピングカーへと急ぐ。途中、ギャビーは迷子で泣いている女の子のものになることを選ぶ。仲間たちと合流をしたウッディだったが、ボニーのおもちゃとしてでは無く、ボーとの新しい人生を始める決断をする。
(感想)
・まず開始3秒でド肝を抜かれたのは、美しすぎやしないか?な映像美である。雨のシーンで、濡れる衣服の質感を見事に再現しており、本物よりも美しい世界がそこにあった。
・ひとつ疑問に思ったのが、ボニーの行った幼稚園が、サニーサイドではなかったこと。サニーサイドは、母親が働いていただけなのかな。
・ゴミでも大切な存在として意味を出したフォーキーという新しいキャラクターだが、映画を見る前に勝手に、最近問題視されているプラスティックについて触れてくるのかと想像していたが、そこについては特になく。むしろ良かったのかも。こちらが勝手にプラのゴミについて考えさせられた。
・フォーキーがゴミ箱に飛び込むシーンがとてもコミカルに描かれていたのがとても楽しかった。
・2人道路を歩くシーンなんかは、フォーキーのよちよちある気が母性本能を揺さぶる可愛さだった。
・前作までのトイストーリーシリーズが一貫して出てきたテーマを私なりに考えるとするならば''おもちゃを大切にする、仲間を大切にする''だと思う。トイストーリーを見たあとに、子どもは今あるおもちゃを大切にし、大人は昔遊んだおもちゃを思い出しながら、友人や仲間との絆を大切にする。だが、今回は全くと言っていいほど、何かを大切にするというテーマが打ち破られた。トイストーリー4が打ち出したのは、自分のいる世界からの脱却や解放だった。ボニーのおもちゃとして大切にされなかったウッディはアンディのことを忘れられず、ずっと大切にしてきたおもちゃとしてのプライドを捨ててしまった。私はその事にとても驚きを隠せないでいる。それが今回の狙いなのだろうけど。
・ギャビーが声を手に入れるも夢が叶えられない。というディズニーらしからぬシーンを描いており、他人のものを奪うことは、報われないと、訴えているように感じた。
・驚きの結末が待ち受けていたトイストーリーだったが、ハッピーエンドとして受け入れるには、ウッディの立場に立つしかない。だが、アンディやボニーのおもちゃとしての彼らみんなが大好きな私にはどうしても悲しい結末として脳裏に焼き付いてしまった。
・「本当のトイストーリーを知らない」とうたっていた今作。おもちゃと人間はいつか離れなければならない。それもまたリアルな物語なのかもしれない。

〇2度目の視聴(感想の変化)3.8→3.5

親友を失った時の喪失感。辛い辛すぎる。号泣。

バズこそが真の仲間想いだった。ウッディのことを「相棒」と呼び、ラストのウッディの決断も、相手を思い尊重して、大切な仲間との別れを選んだ。
「ウッディは迷子になったの?」というレックス。ウッディはアンディと離れてからずっと迷子だったのかもしれない。自分の居場所や存在意味をずっと探していて、その答えにたどり着いただけ。
大好きなみんなが離れ離れになること以上に悲しいことは無いけど、これはウッディのお話。彼が幸せになることを喜んであげないといけないのかもしれない。
ウッディもボーもフォーキーも悪くない。ただ、ちょっとだけ、ウッディの魅力を知るにはボニーには早すぎただけ。女の子にはただちょっとカウボーイが合わなかっただけ。それだけ。

でもやっぱりトイストーリーの仲間達が好きな人間にはこのお話は悲しすぎるので、3までにしておきます。
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