このレビューはネタバレを含みます
前作「トイストーリー3」で綺麗に完結していたトイストーリーシリーズ。
古いおもちゃであるウッディの理想系でもある「トイストーリー3」に対して、アンチテーゼと言っても過言ではない現実を描いた作品。
舞台は9年前。
おもちゃのボーは施設へ送られる事になるが、現実を受け入れられないウッディを励ます。
それから時は経ち、ウッディ達はボニーの家で過ごすのだが、古くて好みではないウッディはクローゼットの中から出して貰えない。
それでも幼稚園に行く事を不安がるボニーを心配するウッディは、こっそり鞄の中に入ってついて行く。
ボニーはやはり幼稚園に慣れないのだが、自らフォーク等を使って作成したフォーキーが出来てから変わる。
フォーキーはゴミから出来た事もあり、ボニーの目を盗んではゴミ箱に行こうとすふのだが、ボニーにとって大事な存在と知っているウッディは必死に止める…
綺麗に終わった「トイストーリー3」に対して何故?という意見が行き交う本作だが、これは宮崎駿が得意とする前作へのアンチテーゼと思われる。
しかし決して否定的な作品ではない。
既にトイストーリーの時点で古いおもちゃだったウッディは、人間にしたら定年を越えている。
そんな彼がボニーに気に入って貰えなかったのは当然であり、既にボロボロになっていると思われるその身体に残された道は、子が育った親と同じく、これからは妻と自分の時間を楽しむ事。
同世代と思われるジェシーはボニーに気に入られ、ギャビーギャビーは迷子の子の下に行けた。
その時点で理想は十分見せれているとも思う。
バズ達の別れがさっぱりしているようにも見えるが、ボーとの出会いのように、迷子のおもちゃ達は、またどこかですぐに出会えるのでは?といった可能性も残してくれたと思う。