さわら

幕が上がるのさわらのレビュー・感想・評価

幕が上がる(2015年製作の映画)
1.5
部活一点もの映画というのは、他の映画の類より、その人自身のバックグラウンドがより強く反映されるため好き嫌いが出やすいと思う。個人的には小中と野球部、高校で弓道に明け暮れてたため、部活映画は大好きです。
青春映画にありがちな異性問題を排除し、シンプルに部活に打ち込む女子高生たちの姿は共感できた。ましてや演劇部という、地味な文化系の部活!野球とかサッカーとか、それにはない魅力があってよかった(自分たちの出れない全国大会へ向けて、地区予選に立ち向かう3年生たちのモチベーションはどこ?)。
材料はいいけど、料理人がダメだと料理が不味くなるように、今回もそんな映画だった。アイドル映画なのか青春映画なのか、どちらにもならない中途半端な出来。
まずは鳴り止まない、仰々しいバックミュージック。うるさい。空白を埋め、観る人の気分を昂らせるためかわからぬが、すごく耳障り。止めてほしい。そして、今までの半径5メートル世界(良い意味)をぶち壊すかのような、ラストシーンでの大物芸能人たちの投入。最後まで観てて損した気分に。
映画素人の僕が言うのもなんだが、すごく大味映画で繊細さや心の機微のようなものは皆無で、つまらないこと限りなし。思春期なんだからもっと部活への、そして友人関係への、“ままならなさ”“どうしようもなさ”というのもあるはずだし、それを描かない青春映画ってそもそもなに?あとムロツヨシ・黒木華が演劇部員の中に馴染めてなくて、水と油状態。特に黒木華のポジションはすごく微妙で、なんか感情移入すら出来なかった。
要は本作はももクロメンバーをおかずにして撮った、監督含めスタッフたちの自慰映画だ。監督のつまらぬ遊び心に付き合わされたことにイライラ。正直よっぽどなことがない限り、あなたの映画は今後一切観ません。
小生は猛烈に怒ってる!金返せ!(TOHOシネマズでポイント鑑賞だったけれど)

@TOHOシネマズ海老名