だいごろー

虫女のだいごろーのレビュー・感想・評価

虫女(1972年製作の映画)
3.5
@シネマヴェーラ渋谷

初キムギヨン監督。
ポン・ジュノやキム・ギドクをはじめ、多くの韓国映画人たちに影響を与えてきたキムギヨン。
今作は本妻と愛人の対立構造ではあるけど、妻は1日を半分に分け、半分の時間に関しては夫の管理をする代わりに愛人に夫との半同棲を許す。給料も愛人に渡すというのが面白く、夫や子どもたちも含めて全員、妻からお金を受け取り養われてる立場なので妻より下の立場になっている。
愛人は子供ができれば状況を打開できるのではと思い子作りに勤しむも、妻はそれを危惧して夫を薬で眠らせて同意も取らずパイプカット手術をする。

そのバランスも崩れ、後半はほぼ怪奇もののホラー。なぜか引っ越した先の冷蔵庫にいた子どもを愛人と夫は育てることにするが、その子は血に飢えていてネズミを食らったり…

ラストもそんなのあり?的なオチだけど結構楽しく観れた。
パラサイトの予習に、最も影響を与えたとされる「下女」は観なきゃな。