このレビューはネタバレを含みます
厳密には映画ではないのだけれど、あったのでメモ。
手持ちの舞台が10公演近く中止になってチケットが紙切れに変わりまくってるので悲しくてBlu-rayを買いました。
オペラ座の怪人の続編ということではあるけれど、あまりにも設定に無理がありすぎるところが多すぎるので、公式による二次創作という捉え方くらいがちょうどいいと思う。そしてそんな破茶滅茶な設定をぶっ飛ばす音楽の良さ、衣装や舞台装飾の美しさ、歌唱力の高さ。本当に最高だと思う。(映画版の終わり方の美しさを推しているのでこちらの筋の通らなさはフォローできないけど、わたしはこの作品大好きです)
コニー・アイランドのような、ちょっと不気味で退廃的なサーカスのような系統のジャンルめちゃめちゃツボなんだけど、こういうのを何と言い表すのかずっと知りたいと思っている。
サーカス団員に小人症の役者さん使う徹底演出ぶりには脱帽した。中でも「The Beaury Underneath」の舞台美術は特にすごいと思う。あの回り舞台も生で見た時すごかった。輪と中心がそれぞれ逆方向に回るやつ。そしてたくさんの異形の生き物たち。
クリスティーヌが歌うかどうかでどちらが去るか賭けよう、ってとこでクリスティーヌが出番前に葛藤するとこで『オペラ座〜』の「Prima Donna」の一節(しかも"〜Sing, prima donna,once more!"のとこ。なんと心憎い。)かかるとこはグッとくるし、生で見た時、物語の進行上絶対歌うっていうのはわかってるのにそれでも直前まで「歌うのか?!歌わないのか?!」とファントム・ラウルと一緒になってハラハラしてしまったので、演技の力はすごいと思う。
Love never dies歌唱シーンの孔雀を模した舞台装置も綺麗。どこを切っても絵になる。
あと、途中で実際に観客入れてるのに気付いてびっくりした。お客入れてこのカメラワークで一発撮りしてんの凄すぎるね。どうやって撮ってるんだろう。とくにラストグスタフを探してサーカスの中走り回るとことか。あそこだけは後撮りなのかな?
舞台ならばこんな距離やアングルで観られる事はまずないので、これはこれで楽しいなあ。
そしていつも聴いてたCD音源と全く同じだったので、ライブ録音ということがわかった。本当にすごすぎ。