かたゆき

パーフェクト・プランのかたゆきのレビュー・感想・評価

パーフェクト・プラン(2014年製作の映画)
2.0
俺たち、ずっと真面目に生きてきてそれで何を手に入れた?
答えは、何もだ。
この金はそんな俺たちに対する贈り物だ。確かに君の言うとおり、この金はもしかしたら汚いものかも知れない。
でも、金は悪くない。問題なのは、人がそれをどう使うかだ――。
アメリカで夢破れ、妻とともにロンドンへと帰ってきた造園設計士トム。
だが、現実は何処までも厳しく、生活は一向に上向かないばかりか、妻とは不妊のせいでギクシャクし、さらには母が遺してくれた唯一の財産である実家も来週までに金を払わなければ差押えられてしまうことに。
そんな折、トムは少しでも生活の足しにしようと間借りさせていた地下室でそこの住人が薬の過剰摂取で死んでいるのを発見する。
単なる麻薬中毒者の孤独死、警察はすぐに捜査を終了しさっさと帰ってゆく。
ところが、残された部屋を掃除している最中、トムは屋根裏から大金が入ったバッグを見つけてしまうのだった。
総額22万ポンド。
なんとしてでも生活を立て直したかったトムは、思わず窓枠の隙間にそれを隠してしまう。
だが、彼は知らなかった。その金は、麻薬組織の取引現場から強奪された危険な金であることを……。
生活に困窮した夫婦がある日発見した危ない大金、それを巡って繰り広げられる麻薬組織や犯罪グループ、汚職警官たちの駆け引きを濃厚に描いたクライム・サスペンス。

なんだけど、これがこれまで散々作られてきた同ジャンル作品の見事なまでの焼き直しに過ぎませんでした。
もう何処かで見たようなストーリーに何処かで見たような設定、何処かで見たようなキャラクターたちに何処かで見たようなアクション・シーンの雨あられ。
別に、これで面白ければ娯楽映画として充分アリなんだけど、本作はびっくりするぐらいお話のテンポが悪く、出てくる登場人物も根暗でウジウジしたちっとも魅力を感じさせない人たちばかりで、もう途中から眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。
それに脚本上の粗も多すぎ!
特に悪役。多くの汚職警官に金を払って犯罪を繰り返しているマフィアのボスなのに、主人公のところに部下一人を引き連れてわざわざやって来るってどんなけ警戒心ないねん!
しかもど素人の主人公に反撃されて呆気なく怪我させられちゃうって、お間抜けにもほどがある。

挙句、何故か最後は主人公の実家に麻薬組織やマフィアのボスがのこのこやってくるのだけど、どちらもやはり部下は一人だけ…。
んで何度も強調しますけどど素人の主人公夫婦に電動クギ打ち機や電ノコで呆気なくぼこぼこにされるって…、お間抜けにもほどがあるって!!
このチープ感たるやもはや目も当てられない。
ま、ぎりぎり暇潰しにはなるかなぁってくらいの凡作でありました。
かたゆき

かたゆき