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ブラックパンサーのtsuyocinemaのレビュー・感想・評価

ブラックパンサー(2018年製作の映画)
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【ブラックパンサー/BLACK PANTHER】
マーベルシリーズの黒人初のヒーロー映画。
太古よりヴィブラニウムという鉱物が産出されることで地球一技術が進んでいるが、他国からの介入や諍いの元となることを避けるためにあえて小国として存在感を隠すワカンダの王子ティ・チャラは父の死により王を継承するとともにヒーローブラックパンサーとして活躍する。
ヴィブラニウムの存在を悪用を企む武器商人クロウとワカンダの秘密を探るキルモンガーを追うことでティ・チャラは父の秘密を知るとともにキルモンガーとの宿命的な争いをすることになる。

正直マーベル作品はGOTG以外諸々インフレかつ食傷気味だったのが、これは良かった。
本っ当に映画的に良くできている!
オープニングとエンディングの対称性の妙技(同じ状況で絶望と希望をあんなうまく表現してる!!)、タイトルと同じくするブラックパンサー党の歴史をうまく盛り込んでいる点、当時代のポリティカリーコレクトネスへの合致、かっちょいい音楽、Pファンクを感じるアフロフューチャリズムな絵作り…
マーベル好きも楽しめる目配せもあり、歴史や文化、世相との合致も楽しめるし、そして何も考えなくても楽しい!
また主人公のティ・チャラ以外の出てくるキャラも魅力的!
悪役とされるキルモンガーは方法論こそ間違えたが彼なりの正義が筋通っててカッコいい!
一方の主人公側のティ・チャラの妹は科学者として超優秀だし、主人公の元カノも外の世界を知ったが故の平和に対するインテリジェンスを持ってる。そして共に戦う。女性が決して添え物ではない。正直主人公に圧倒的なヒーロー性を感じないくらいだが、強烈なカリスマでなくチームで戦う点は現代の組織論にも通じるなぁと。
音楽も祝祭的アフリカ音楽やケンドリのラップトラックどれも素晴らしかった!
1番はエンディングの演説!トランプ大統領に5億回聴かせたいくらいの名演説だった!
こんなマーベル映画がもっと見たい!
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