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Winnyのtsuyocinemaのレビュー・感想・評価

Winny(2023年製作の映画)
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Winny事件の顛末を描きつつ、並行して警察の裏金作りの事件描き、皮肉にもWinnyで事件の告発がされる事件も描くことで、公権力の暴力性や彼らの持つ権力についても疑問を持たせる映画だった。

Winnyに関しては担当弁護士が冒頭で述べている通り、「ナイフで人を殺した場合、殺人者は処罰されるべきだが、ナイフを作った人が処罰されるべきでない」に尽きる。
それを警察は自分の部署の得点稼ぎのために冤罪をでっち上げるのだが、技術にも無理解(判事も技術について理解しなさすぎるのも問題)ででっちあげるにしても杜撰。
こんな杜撰なでっち上げのために今のWEB3.0の重要プレイヤーになったかもしれない技術者や産業を潰し、後発の技術者の開発気運を損なったのは損失でしかない。
最終的に開発者の金子氏は無罪になったが、警察や判事が冤罪をでっちあげることでのお咎めがないことは問題だ。今後公権力に対してのお咎めがない限り類似事象は起こってしまう(実際起きているしな)
朴訥な開発者を東出くんが演じるのが、彼の演技スタイルと良くあってた。
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