『スポットライト 世紀のスクープ』
ジャーナリズムの真価。
不屈の記者たちの信念。
真実に対して正直であること。
カトリック教会による児童虐待問題を暴いたジャーナリストたち。
闇に葬られた、葬られつつあった権力の大罪にスポットライトが当たる。
「記事になった場合の責任は誰がとる!」
「では、記事にならなかった時の責任は誰がとるのだ」
『ペンタゴン・ペーパーズ(原題:The Post)』もそうだけど、アメリカに新聞社の映画をつくらせたらとんでもない傑作が生まれるから恐ろしい。
日本じゃこうはいかないね。
語るべき真実から焦点をずらし、お涙頂戴の感動ドラマに成り下がってしまう(笑)
スタジオジブリの鈴木敏夫さんはこんなコメントをされている。
「この映画を見ながら、つくづく思った。
こういう映画に作品賞を与えるアメリカという国の奥深さが羨ましいと」
私も全く同じことを思っていた。
「記事の掲載はクリスマスシーズンを避けろ」
映画を観た者ならこのセリフがなんと怖いものか身にしみるでしょう。
しかし、本編の最後の最後で並べられた膨大な文字列に、それが示す事実に言葉を失うのだ。