サムカワ

図書館戦争 THE LAST MISSIONのサムカワのレビュー・感想・評価

図書館戦争 THE LAST MISSION(2015年製作の映画)
4.6
「観てるだけか……直接来いッ!」


こ、これぞアクション映画ァ!!!

前作からの様々な点でのブラッシュアップがハンパない!!

むちゃくちゃ面白かったですし、感動しました!

きっと映画館で観てたら泣いてたなぁ〜。



日本のトム・クルーズこと岡田准一兄貴の冴え渡る肉弾アクションはやっぱりすげぇ!!

ちょっと台を登るだけでも、その所作一つひとつが「あ、この人、並の運動神経じゃないな」という説得力に溢れております。


また、本作の"アクション映画"としてのウマいなぁ〜と思うところは、
「図書館外での銃火器の使用が認められていない」
というルールを巧みに利用し、
自ずと銃撃戦から、やむおえず肉弾戦になってゆくという、
"アクション設計"と"脚本"が自然な流れで融合しているところです。



今回は、前作よりも描くべき人物をかなり絞っている分、濃密です。
これはおそらく、スペシャルドラマ版の「図書館戦争 BOOK OF MEMORIES」でその他のことを描いているからなのかな?と。
ドラマまだ観てないんで憶測ですが。


故に、本作では本来悪役である松坂桃李さん演じる手塚慧の出番がかなり少ないですね。
それでもキャラクター描写と、演技によってちゃんと印象に残るようになってるんだからすごい!


主な舞台となる場所も、基本は一つの図書館内だけなので、見せ場も間を空けずに入れ込めますし、おそらく撮影も幾分か しやすくなったのではないかと。
中盤から終盤までの銃撃戦の中にも、思いっきり撃ちあうのもあれば、ゲリラ戦、スナイパー戦と、異なるスタイルの展開を組み込んでいて秀逸でした。


前作で僕が不満に感じた"戦争"としての視覚で伝わる恐怖描写の少なさも、今回割と改善というか、向上というか(どの言葉を使っても上から目線感を感じる……すみません)

ちゃんと人が思いっきり撃たれまくりますし、なにより本をメッタメタにされたときの悲しさたるやですよね。


人が本を読むシーンなんか とっても愛おしく撮っているので、その反動がすごい!!



最初のKAGOKAWAのロゴが出てからの〜……ってところ最高でした!!

その後のオープニングの映像
あぁいうモンタージュ系は僕も大好物ですが、欲を言えば、
さらにその後の図書館内で本が焼かれるシーンと手塚慧の演説シーンのクロスカットがありますが、それをアバンにしていただきたかった!!!

燃え盛る火の奥に見える"図書隊"の文字
画面全体が火で包まれ、そこからタイトル「図書館戦争 THE LAST MISSION」ドーン!
どうですか!!





まぁそんなことは置いといて、ラブコメ映画としても最高ですよ!

ちょっとぎこちない会話のズレによるコメディ感なんか、トム・クルーズの「アウトロー」を思い出して、どんどん堂上教官がジャック・リーチャーに見えてくるんですが、そんなリーチャーみたいな男が照れながらヒロイン笹原と話してる感じとか、もうキュンとしますよ。


背の高い女性に、背の低い男性が頭ポンポンする、その萌え感……わかる!!!!

また、前作同様、橋本じゅんさん演じる玄田さんの終始"顔"で威厳を放ってる出で立ちが大好きです。

そういえば前半の笹原が疑いをかけられる件、図書館内に監視カメラとかないんすね

まぁいいや


とにかく全編
燃えるし、萌える。
最高のアクションエンターテインメント作品でしたよ〜!!!


あ、水戸の図書館って設定だと、マジで水戸の図書館がロケ地なんですね……すごい!!



【2018/08/24】
「図書館戦争 BOOK OF MEMORIES」
観ました。

最高だった……。

映画版につながるブリッジ的役割を担いながら、一本のドラマとして完結した物語にもなっていました。

土屋太鳳さんの演じる突発性難聴の少女の存在が、本作の巡るものが映画や音楽ではなく、本である必要性がしっかり証明していますし、ラブストーリーとして最高にグッとくる!!!

アクションは一瞬しかありませんが、人間ドラマが濃密でとっても楽しかったです。
サムカワ

サムカワ