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エル・トポのあのネタバレレビュー・内容・結末

エル・トポ(1970年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

本作は見る人を選ぶカルト映画と言われていますが、結論。えー、普通に面白いです。一言で表すならば、「誇張しすぎた人生」でしょうか笑

前半はほぼポケモンみたいな道場破り系RPGです。主人公の女たらしぶりも面白いですが、自分の村の人たちを虐殺されたにも関わらず、主犯の大佐をしれっと虜にする女の悪女っぷりもなかなか魅力的でした。そして四天王たちがどれも個性を爆発させていましたし、倒し方も予測ができなくて本当に面白かったです笑
どんな弾でも体で受けられるヨギーは頭を打ち抜く、繊細なショットを決めてくるバランサーはママ大好きしてる間に隙を見てぶっ殺す、一撃にかけるうさぎ大好きおじさんは、一撃をなんとか耐えてぶち抜く。そして最後は生への執着を持たない虫取りおじさんに潔さで負ける。もうわけが分かりません笑

後半は少しストーリー展開がルーズになってしまったので残念でしたが、序盤でしれっと置いてきた息子との再会や、どこか今まで出会ってきた猛者たちを背中に宿したような主人公の振る舞いには、かなり無理矢理な「人生」を感じて、それもそれでよかったなと思いました。あとその人生の劇的な成り行き、そしてその先の破滅を、精一杯地中を掘り進むも、地表に出れば太陽の光で視力を失う「モグラ」で形容したタイトルも秀逸ですね。

そして特典映像で、嬉しそうに「女優達をいっぱい食ったんだよね笑」と話すホドロフスキーおじさんには笑いました。
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