1970年に作っちゃったらまずいでしょ。
レズ、SM、,フリークス、全部詰まっている。
100羽を超える死んだうさぎや引き裂かれたヤギなんかも本物。
いや、1970年だから作れたのかな。
ヨハネの黙示録などに精通していたら、
それぞれのシーンでの哲学的なセリフがもっと理解できただろう。
いささか長尺で難解な部分も多いのだが、
少しも退屈しない。
野趣的で荒っぽいタッチは、全盛期のクロサワに通じるものを感じた。
とにかく線が太いのだ。
あるいは退廃した町の描写は、「フェリーニのローマ」を連想した。
セリフが極端に少なく、余計な説明は一切なしで物語が進行していくので、
最近の説明過多な作品とは確実に違う。
観る者それぞれに違った余韻に浸れると思います。
面白いかどうかは別にして、一見をおすすめしたいです。