ゆず

いつだってやめられる 7人の危ない教授たちのゆずのレビュー・感想・評価

4.0
大学の経費削減で職を追われた理系学者が、新しいドラッグを開発して富を得るという風刺コメディの1作目。
神経生物学、化学、数理学、その持てる知識をフル稼働し新ドラッグを開発・販売、あっという間にゴージャスな生活を手にしてしまう。
それまでは中華料理店や夜のガソリンスタンドや工事現場で働いていた冴えない中年たちが、革のジャケットを着てサングラスをかけ、スローモーションで歩くとマジでかっこいいので笑ってしまう。
しかしそのかっこよさは裏を返せば、知識人たる学者たちがどんどん道を踏み外していった結果なわけだから面白い。
7人それぞれ個性的でキャラが立ってるのもよかった。何を言ってるのかは専門的すぎてわからないがそういう映画である。なにやらケンカばかりしてるがなんか楽しそうである。

主人公ズィンニの奥さんとの関係も秀逸すぎたな。
あくまで生計を立てるために「今のところは合法な薬物」を売ってる主人公と、対照的なことを仕事になさってる奥さん。
奥さんの仕事がわかった瞬間ヘンな声出そうになった。「おまえズィンニなに考えてんだ」と(笑)
もうとにかく「生計を立てる」が優先されるズィンニのサイコな思考も面白いな。ラストシーンも皮肉でしかない。



7/11 いつだってやめられる 7人の危ない教授たち 字幕 @チネ・ラヴィータ
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