第七電機工房

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望の第七電機工房のネタバレレビュー・内容・結末

2.3

このレビューはネタバレを含みます

前提としてドラマ版はとにかく大好きで映画版ができるたびに観てはがっかりした人のレビューです。

「しっかし、お前ら本当にブれないなー。」

俺、人生ではじめて、みたくもない映画をみに行きました。
お金を払ってdisるねたを作りに行きました。
「映画的当たり屋」体験です。ひゃっほーい!

あ、シネコンなんかいくまでもない。
もっといったら家庭用テレビで見るので十分お釣りがくる。
(多分シネコンとかだと、純粋に映画を観に来ている人じゃない人もいて、場の空気がちょっとヌルクなっちゃなうんで。。。)

感覚的には、昔好きだった彼女が、久しぶりにあってみたら感慨もなく、「あれ?俺がどうかしてたんじゃないか?」と疑心暗鬼になり、その後、もう一回あってみたら、昔の思い出ごと嫌いになった。という感じ。
(もっとひどい表現も思いついているが、割愛)
そうか、これが「オトナ」になったということなんだなと。

前置きが長くなりましたが
というわけで1800円分disらせて頂きます。

この映画のテーマはずばり「組織的隠蔽」です。

126分間のうちに大なり小なり「隠蔽行為」が、一貫して出てきます。
まぁ、相変わらずのクオリティです。

で、何がムカつくかといえば、相変わらずの警察が現実離れして最低だし、途中のハズシのコメディも、ちゃんとやれ!
15年前だと、「あぶ刑事」や「西部警察」とか壊れた警察がスタンダートだったけど、その後作られた刑事ドラマはちゃんとしているのだから、それっぽいルックで、くそみたいな仮想現実を作るな。
こんな警察じゃ市民なんか守れねーよ。

コメディちゃんとやれないなら、そもそもやんなよ!
テレ東の深夜番組のほうがもっとちゃんとやってるわ!
周りの人は、ちょっと笑ってたけど、個人的には失笑しかない。

やっぱり監督の本広克行は、テレビ屋で48分以上の物を作る能力がない。
たぶん、時間の配分のできない人なんだろうなぁ。。。
とっちゃったんだから全部使わなきゃね~、みたいな。

唐揚げ屋のくだりとか、バナナとか、話の展開作りのために「食べ物」を粗末にすんじゃねーよ(これは、ややとばっちり)
唐揚げ屋のくだりは、せっせと伏線回収回収ですが、物語的な推進力はゼロ。
たぶん唯一ストーリーラインに絡んでくる、屋上のくだりも、うまくないなぁ。。。

犯人役は、記号的すぎて、誰かもサッパリ。(そもそも"アイツ"なのかも興味なし)
後半の相変わらずの織田裕二アイドルムービー。
前のめりこけたところは、後遺症つながりですか?
(なんとなく、あれは、肉離れにしか見えない。。。)
最後のあれは、最もひどい騎兵隊オチ(あれCGですよ~バレバレ)
そもそもピンチにすらみえないんですが・・・。

で、最後のあれの方が、よっぽどひどい隠蔽なんですが。。。。
警察の不祥事で、実行犯とか糸引いていた、出てきた瞬間から犯人面のあいつ(後遺症はなかったんですか?)とか、警視総監とかクビにしてるんですよね?
で、すみれさんは所轄で、さらに辞めた人なので、何でもありなんですか?
あれは余裕で一面記事で、立派な犯罪なんですが。。。。
(そもそも、警察って身内の身辺調査すげーやってるんですが。。。)

最後の迷台詞は、

「正義なんてものは、心にしまっておくくらいがちょうどいいんだ」

すみません、それっぽいこといってますが、あなたがやってきたことはそれじゃない。やすっぽい「それ」を振り回したり、それのために組織主義の秩序を壊しましたよね、あなた方。

点数をつけるなら、
15年間お疲れ様ということで、15点。
今の内田有紀は、昔、すっげー嫌いだったけど、最近美人だな~と感心して、15点。
この作品がもう作られなくて済むという「新たなる希望」で、15点。
しめて、45点。
(本当ならマイナス点のほうが圧倒的に大きいが、ここは100歩譲ろう)

この映画をみて、「3時間単位」で時間を贅沢に使って来い。
たぶん、そのあとのこの映画についていかに駄目かを語る時間がPriceless。

ということで、映画的リテラシーのある方は、突っ込みどころを探してみるか、隣でみていたおっさんみたいにウイスキーでも瓶からラッパのみして観るのがオススメです。

まともな心境で見に行くと、がっかりすること請け合いです。
思いっきりハードルを下げるもしくは、バーすら入れないくらいがちょうどいいです。

お金を払って見てきた分はdisらせて頂きました。
あーすっきりした。

唯一よかったのは、公務員が辞めるのは「辞表」なんですね。ということがわかりました。