日本のいちばん長い日のえむAのレビュー・感想・評価

比べてしまうのは、よくないかもしれないが、森師団長の壮絶な殺害場面とか、玉音盤の争奪にまつわる顛末ついては、岡本喜八監督の昭和版のほうが緊迫感があったように思う。
代わりに昭和版では描かれていなかった阿南や鈴木貫太郎と家族とのつながりが盛り込まれていた。
敗色濃厚で疲弊しきっていた国民に、無理心中を強いるような本土決戦を提唱する主戦派の将校たちが、命をかけてまで守ろうとした国体とはいったい何だったのだろう。