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スター・トレック BEYONDのmのレビュー・感想・評価

スター・トレック BEYOND(2016年製作の映画)
4.7
監督がJJからジャスティン・リンに変わった結果、語りのスマートさは減じたがまたこれまでとは違う良さが出た。ビースティボーイズが宇宙に爆音で鳴り響く場面のアッパーなカタルシスは特出している(ノリの良さと同時に、1作目の主人公の少年時代とリンクし彼に冒険の愉しさを思い出させるという上手い演出でもあった)。
若さでがむしゃらに突っ走れた時期を過ぎ、仕事への惑いを軸に据えたドラマは手堅い。
元来このシリーズの特質であった、多様性の積極的な肯定はさりげなく前2作より強調されていて良い。悪役と宇宙コロニーの描写に見られるように、戦争により進化してきた過去の人類の価値観との対決という側面もある今作には、リン監督の志向する未来が込められているように思えた。

新登場のソフィア・ブテラは全身の動きから可愛らしさや美しさ、活力が伝わる。

俳優部の2人の故人への敬意と御別れが胸に染みた。
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