m

i aiのmのレビュー・感想・評価

i ai(2022年製作の映画)
-
GEZANのボーカル:マヒトゥ・ザ・ピーポー(以下・マヒト)の映画監督デビュー作。

マヒトの映画に完成度とか技術なんてハナから望んでいないのだけど、90〜ゼロ年代ミニシアター邦画の尖った感じやポエティックな感じもありつつ、若くてニュートラルなバンド少年を主人公に据えた事で意外とちゃんとまとまっているし何より青春の日々で出会った故人への想い故に強度がある。文字通り観客に向けて熱く言葉をぶつけてくるラストの良さも相まって(ここ本当に良い)、尖りつつも意外と直球に熱くて普遍性のある作品になっていたと思う。

アーティスト達の作品とはいえ、実の所マヒトと佐内正史カメラマンらイレギュラーな人達の集う現場でそれを纏め上げたスタッフ達の功績も大きいんじゃないかな。

作品に求められた範囲で暴れる森山未來、明らかにそんなに求められていない範疇で暴れる永山瑛太の男性陣2人が目立つものの、個人的には夕陽に照らされたさとうほなみの力強い横顔が鮮烈に心に残った。何気にさとうさんの現時点でのベストアクトでは?
m

m