このレビューはネタバレを含みます
数年に一度、観たくなる。二度目の鑑賞。
撮影地になった多磨全生園には昔ゼミの先生と行ったことがあって、ぜんざいが苦手だから私はソフトクリームを食べた記憶がある。
お食事処で徳江さんが千ちゃんに「私は大丈夫よ」と言う場面で、理不尽を受け入れざるを得なかった、けれども他人に不幸だとは言わせないような徳江さんの半生が現れているようで必ず涙が出てくる。
亡くなってしまった母親の言葉を聞いてあげられなかった千ちゃんと、亡くなる前に思いを残してくれた徳江さんの対比が心に響く。
オーナーが出てくる場面が苦手で、観るのに少し勇気がいる。映画の中でくらい差別や偏見のない世界なら良かったのに、でも優しさだけでは描けないんだろう。
忘れてしまわないように、また数年後に観たいと思う。