Rio

あんのRioのレビュー・感想・評価

あん(2015年製作の映画)
5.0
私たちも
陽のあたる社会で生きたい

桜を見ると思い出す「あん」
これぞ名作!!

満開の桜の下、、、
訳あって、どら焼き屋の雇われ店長をしている千太郎(永瀬正敏)
働かせてほしいと声をかけてきた徳江さん(樹木希林)と出会う
それまで、便利な一斗缶の業務用あんを使っていたが、徳江さんがおいしいあんの作り方を教えてくれた
あんが美味しいと評判になり、どら焼き屋は繁盛するが、、、


派手な演出はなく、自然な演技で、ドキュメンタリーを観ている気持ちになる

丁寧に丁寧に作られるあん
「この世にあるものは、すべて言葉を持っているのよ」
小豆の声に耳を傾けながら
どのように育ってきたの?
どんな旅をして、どんな景色を見たの?
ゆっくり
語りかけながら
優しく、、、

人付き合いが苦手な千太郎だったが徳江さんとの交流によって少しずつ心を開いていく

徳江さんは元ハンセン病患者で、
長い間塀の中で暮らし差別され生きてきた

「こちらに非がなくとも世間の無理解に押しつぶされてしまう。知恵を働かさないといけない時もあります」
悲しい現実

働くとは、、、
「店長さんありがとうございました。楽しかった〜」
号泣シーン
陽の当たらない場所を出て、多くの人と交流しどら焼きを作っていた日々がどんなに幸せだったことか、、、

「私たちは、この世を見るため聞くために生まれてきた。だとすれば何かになれなくても生きる意味がある。」

揺れる木の葉に手を振り
月の灯りに微笑み
鳥の声に耳を傾け
自然と共に生きる

ラストの店長さん
もうあの時の悲しい瞳ではない

悲しくも、優しく、徳江さんの愛に包まれるよう、、、差別や偏見ない社会を願う、、、

「じゃ」
の一言とっても泣かせる樹木希林さんの演技力
永瀬正敏さんの少しずつ変化する繊細な表情
感情揺さぶられっぱなし

何度も観てる作品だけど、なんて表現したらいいかわからず、なかなかレビューできなかった
レビューしながらも思い出して泣けてくる
涙腺崩壊して干からびるわ、、、

ってこのタイミングで弟が訪ねて来て、どら焼き持ってきてくれた!!

ナイスぅぅぅ♡

、、、ってチョ、チョコどら焼き!!
あんこちゃうんかーいw

これも誰かが作ってくれたもの
感謝し
いただきまーーーーす!
Rio

Rio