月うさぎ

シン・ゴジラの月うさぎのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.0
なるほど~。これが噂の「シン・ゴジラ」
話題性になるのは充分うなづけますし。ハリウッドのGOZIRAが「違う」って思う日本人はかなりの割合に上ると思われるので、その方々をほっとさせたのだろうというのもわかりました。
なんてったってゴジラが上陸するのは「日本」の首都「東京」でなくてはならないのですよ!
ヽ( ̄▽ ̄)ノ ワッハッハ

映画館で観たのではないのであまり真剣に集中してみていませんでした(ごめんなさい)

予備知識なしの私のゴジラとの初対面は
「ゴジラがポケモンみたいに変態している?!!!」でした。
第2進化形がキモカワイイというネットでの噂になり、ぬいぐるみなんかも見かけたのですが、私とすればあまり見たくないゴジラだった…。
ゴジラの子どもはミニラなはず。
(そうでしょう?誰か、そうだと言って…)

この映画を観て、真面目に政治の問題を述べる方、防衛の必要性を叫ぶ方、「ただの娯楽映画だとしか捉えられない人は想像力が欠けている」とまで言い切る方。
まあ、いろいろいると思いますが。

この映画は伝統的な「怪獣映画」なんですよ。
昔から、ずっと、社会問題や政治や日本国民の楽天性や連帯意識などを織り込んでいるのが怪獣映画の大前提としてあるので、今ことさらに口角泡を飛ばして議論する問題ではないと私は思います。

日本得意な特撮も使って、かつてはなかったアニメの手法で実写の怪獣映画を作りました。ということであって、SF映画でもないし、純粋な社会派ドラマでもないんです。

でもいろいろな見方ができるということが、この作品の魅力になっているんですよね。
受けとり方は観た人の自由で、その自由度がとても大きい映画だと思いました。
多くの出演者がいますので、誰を推すかも人それぞれ。

例えば、私についていえば、市川実日子演じる巨災対の尾頭ヒロミには目を奪われました。無表情ながら、冷静沈着に放つ一言一言がダントツ目立っていたと私は思います。
ヒロイン役の石原さとみはミスキャスト。
あの人は笑顔こそが抜群な女性。アメリカ大統領を目指す野望のエリートなんて、そこまでの迫力はないし、似合わないことこの上なし。
長谷川博己が主役だったのもびっくりだったのですが、変にヒーローものみたいでなくてこの映画のコンセプトにはぴったりでした。

極端な話、ゴジラが東京をぶっ壊す姿。そこだけがよかった、と言ってしまったっていいんだと思います。
映画の美術の人が力を入れたのもそこだと思いますよ。
だって「怪獣映画」なんだもん。


それでもそれでも最後に一つだけ。
もし仮に巨大生物が東京湾に現れて国民の生命と財産が脅かされることがあったとします。
この時、出動するのは決して「自衛隊」ではありません。
彼らは国際的紛争、つまり相手が国家やそれに類する軍隊でない限り出動権限がないのです。
東京湾に現れたゴジラに応対するのはまずは海上保安庁(国交省)になります。
上陸した後は警察でしょう。

間違ってもゴジラと闘うつもりで自衛隊に入隊しないようにご注意下さいね。(爆)
月うさぎ

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