ドント

シン・ゴジラのドントのレビュー・感想・評価

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)
4.2
怪獣も巨大生物も現れたことのない現代日本に、突如として謎の超巨大生物“ゴジラ”が出現、日本政府の人々が全くの手探りの中でその猛威に立ち向かっていく“シミュレーション”映画。
ゴジラを日本に投入して、政府、自衛隊、米国をはじめとする外国がどのように動くかをリアルに骨太に描いている。とにかく台詞と情報の量が半端ではなく、チョイ役にすら役職+名前の字幕が挿入され、難しい単語に説明もなく、編集もバシバシ決めてくるので脳の処理が追いつかない。オタク的とも言えるけども、この洪水のようなパワーには持っていかれる。
ゴジラは生態もイメージも技も一新され、基本移動するだけなのだが被害は甚大。そして怒るととんでもないことをやらかす。圧倒的な災厄としての存在感は抜群。CGや特撮にも安さはほとんど感じない。
市井の人々の立場から見た恐怖や破壊や死がほとんどなかったり(そういえば死者や怪我人の数は一度も出てこない)、ゴジラさんの暴れ足りなさにやや不満を感じるものの、この語り口の真面目さ、希望の持ち方には胸を打たれる。怪獣だけに怪作と呼びたい。

7月29日/8月13日 2回鑑賞
2回目の方が楽しめた
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